106. compel (TOEIC:難解英単語の意味、語源、使い方)

106. compel (kəmpél)

「compel」は「暗黒のフレーズ」で「「強制的に~させる」、Weblioで「強(し)いる、無理にさせる、強いてとらせる、強要する」という意味です。

「compelling」で「強制的な、むりやりの、人を動かさずにはおかない、注目せずにいられないような」(Weblio)や「説得力のある」という意味になります。

「compel」に「ing」を付けるだけでポジティブな意味になりますね。

Weblioによると、「compel」は英検2級以上のレベルなんだそうですが、自分はこの単語と無縁に生きてきたようです。

「compelling」と共に「compel」をこの記事で掘り下げます。

まずは「compel」の例文を見ていきましょう:

Protests compel China to soften its Covid policy
The demonstrations have compelled the Xi regime to relax its zero-Covid policy.

抗議活動により、中国はCovid政策の軟化を余儀なくされ
デモの影響で、習近平政権はゼロ・コビット政策の緩和を余儀なくされている。

The Tribute

なるほど、「強制的に~させる」は「余儀なくされる」とも言うことができます。

ただ、この例文を読むと「compel」の代わりに「force」でもいいのではないか、と思ってしまいます。

現に「暗黒のフレーズ」でも「compel」の類語として「force」が紹介されています。

「compel」と「force」の違いは何でしょう。

HiNative.comで良い説明を見つけました:

To compel someone to do something is to cause them to do it by pressuring or persuading them. To force someone usually means to make them do it against their own will.

DeepL翻訳:誰かに何かをさせる(compel)というのは、相手に圧力をかけたり説得したりして、それを実行させることです。誰かに強制する(force)ことは、通常、自分の意思に反してやらせることを意味します。

HiNative

「force」が「自分の意思に反することをやらせる」というところに注目すべきですね。この「force」に対して「compel」には「説得力」があることがわかります。

この説明で、「compel」に「ing」を付けただけで、「compelling 2.〔話・映画・絵画・写真などが〕人を感動させずにはおかない、人の心をつかんで離さない、人を引き付ける、感動的な」という意味も持つ理由がわかってきたような気がします(英辞郎)。

ここでVocabulary.comの説明を見てみましょう:

You don’t want to be compelled to go to a classical music concert if you’d rather listen to rap. School officials might be upset if a winter storm compels them to cancel classes, but you’d be okay with that. A compelling mystery forces you to pay attention because you want to find out “whodunit.”

DeepL翻訳:ラップを聴きたいのに、クラシック音楽のコンサートに行くことを強制されるのは嫌でしょう。冬の嵐で授業をキャンセルせざるを得なくなった場合、学校関係者は怒るかもしれませんが、あなたはそれでいいと思うでしょう。説得力のあるミステリーは、「誰が犯人なのか」を知りたいからこそ、注意を払わざるを得ないのです。

Vocabulary.com

例文中の「whodunit」(フーダニット)は「誰が犯人なのか」と訳されていますが、Wikipediaの説明も引用しておきます:

フーダニット(「whodunit」、または「whodunnit」。「Who [has] done it?(誰がそれをやったか)」の口語的な省略形)とは、誰が犯罪を犯したのかという謎に焦点を当てた、複雑な筋書きのある推理小説を指す。

Wikipedia

Vocabulary.comの説明にある、「A compelling mystery」は「人を引き付けて離さないミステリー」と訳してもいいと思いますが、ここからは「compelling」を含む例文を見ていきましょう:

The novel was so compelling that I couldn’t put it down.
Google翻訳:その小説はとても魅力的だったので、やめられなかった。

He made a compelling argument.
彼は説得力のある主張をした。

I would need a very compelling reason to leave my job.
仕事を辞めるには、非常に説得力のある理由が必要です。

She had a compelling need to share what she had heard.
彼女は自分が聞いたことをどうしても伝えたいという思いがあった。

Merriam-Webster

なるほど、「compelling」な「小説」や「compelling」な「主張」や「理由」があるんですね。

要するに「人を動かす」くらいの「説得力」を伴うのが「compelling」なんですね。

「ing」抜きの「compel」だけだと「強制的に~させる」という「force」に近い意味になってしまうことも分かりました。

以上、「compel」と「compelling」でした。

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