6. acrimony (英検1級:難解英単語の意味、語源、使い方)

今日の英単語:acrimony(ǽkrimòuni)

「acrimony」は「出る順で最短合格! 英検®1級 語彙問題完全制覇」の参考書では「とげとげしさ」という意味で、類義語として「hostility(敵意)」、「bitterness(辛辣さ、嫌み)」が紹介されています。Weblioでは「(言葉・態度などの)しんらつさ、とげとげしさ」という意味であるとしています。

まず、例文を見てみましょう:

The Board felt that these provisions could have the effect of increasing acrimony between the parties.
DeepL翻訳:取締役会は、これらの条項が当事者間の軋轢を増大させる効果があると考えました。

yourdictionary.com

優秀なDeepLは「acrimony」を「軋轢」と翻訳してくれました。他にも:

You were saved out of it and became the object of their acrimony.
DeepL翻訳:あなたはそこから救われ、彼らの怨念の対象になったのです。

yourdictionary.com

「怨念」となっています。「increasing acrimony」が気になります。まず「increasing acrimony」をフレーズ検索してみます。

Reuter(ロイター)で「Expectations low for Trump-Xi talks, preparations limited」(DeepL翻訳:トランプ・習近平会談に期待薄、準備は限定的)というタイトルの記事を見つけました。「acrimony」を含む段落が以下です:

Sources familiar with the matter, including officials and diplomats in Washington and Beijing, say there has been a lack of preparatory work for the meeting, due largely to the increasing acrimony. The trade negotiating teams have not met since talks ended in stalemate on May 10.

DeepL翻訳:ワシントンと北京の高官や外交官など、この問題に詳しい情報筋によると、険悪さが増していることが主な原因で、会議の準備作業が不足しているという。貿易交渉チームは、5月10日に協議が膠着状態に終わって以来、一度も会っていない。

Reuter

「increasing acrimony」は「険悪さが増している」と訳されています。トランプ大統領の中国嫌いは記憶に新しいです。「end in stalemate」は「膠着状態」という意味なんですね。知りませんでした。

上記の「Expectations low for Trump-Xi talks, preparations limited」という記事は「acrimony」が記憶に定着しやすいので「acrimony Trump Xi」で検索してみました。

すると、またもReuterで「Trump gives Xi first taste of trade acrimony ahead」(DeepL翻訳:トランプ大統領、習近平に貿易摩擦の前触れを伝える)というタイトルの記事を見つけました。「trade acrimony」が「貿易摩擦」になるのですね。学びました。

もう少し「acrimony Trump Xi」で見つけた記事のタイトルだけ紹介します。

China-US ties sinking amid acrimony over trade, politics
DeepL翻訳:貿易や政治をめぐる軋轢で沈む中米関係

The Mainichi

「amid」は前置詞で「真ん中で」の意味なので直訳すれば「敵対関係の真ん中で沈む中米関係」となります。

US-China acrimony at 75th UN General Assembly as Trump slams Beijing for coronavirus and Xi decries ‘stigma’
DeepL翻訳:第75回国連総会で米中が険悪にトランプはコロナウイルスで北京を非難し、習近平は「汚名」を断罪する

scmp.com

Fiery start to US-China talks shows acrimony is here to stay
DeepL翻訳:米中会談の熾烈なスタートは、険悪な状況が続くことを示している

hindustantimes.com

そういえば、「語彙問題完全制覇」では「acrimony」の類義語として「bitterness」と「hostility」が掲載されている紹介されていたので、まず「acrimony bitterness difference」で検索してみます。

wikidiff.comで違いが以下のように説明されていました。

As nouns the difference between bitterness and acrimony is that bitterness is the quality of having a bitter taste while acrimony is a sharp and bitter hatred.

DeepL翻訳:名詞としてのbitternessacrimonyの違いは、bitternessが苦味を持つという性質であるのに対し、acrimonyは鋭く苦い憎悪を持つということです。

wikidiff.com

diffsense.comでは「bitterness」が「The quality of feeling bitter; acrimony, resentment.」と説明しているので、「acrimony」と「bitterness」がかなり近い意味を持つことが分かるのですが、「bitterness」の方が「苦味」の意味が強いようです。

では、「acrimony」と「hostility」の差は何か。「acrimony hostility difference」で検索します。wikidiff.comでは:

As nouns the difference between acrimony and hostility is that acrimony is a sharp and bitter hatred while hostility is (uncountable) the state of being hostile.

DeepL翻訳:名詞としてのacrimonyhostilityの違いは、acrimonyが鋭く激しい憎悪であるのに対し、hostilityは(数えられない)敵対している状態であることです。

wikidiff.com

「acrimony」と比べて「hostility」は対象がはっきりしていて、「hostility」は「軋轢」や「怨念」と訳されることはほとんどないように思います。

「acrimony」には「「とげとげしさ、辛辣さ、軋轢、怨念、険悪さ、(貿易)摩擦」という意味があることが分かりました。

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