33. resent (rizént)
「resent 」は暗黒のフレーズで「~に憤慨する、立腹する」、Weblioでは「~に腹を立てる、憤る、憤慨する、腹を立てる」という意味です。
前回の「zelous」の記事で例文の中に「resentful」が出てきました。こちらは「~に憤りを感じる」と訳されていました。
暗黒のフレーズの著者、藤枝さんはこう書いています:
TOEIC界の住人は総じて穏やかで、決して憤慨しない
暗黒のフレーズ
少し笑ってしまいました。
ただ、この日本語の意味、「憤慨」を読むと「angry」が思い浮かびます。「resent」または「resentment」(名詞形)との差は何でしょう。
HiNativeで以下の答えを見つけました:
when you feel resentment, you also feel anger. Anger is more sudden, and like a reaction. Resentment is long lasting. But often even native speakers use them interchangeably. Resentment is a stronger term than anger.
DeepL翻訳:憤りを感じると、怒りも感じます。怒りはもっと突発的で、反応のようなものです。憤りは長く続くものです。しかし、ネイティブスピーカーでさえ、しばしばこの2つを交互に使います。「Resentment」は「anger」よりも強い言葉です。
HiNative
この答えを読むと、日本語の「憤慨」と「怒り」の差も似たようなものではないか、と思いました。突発的な無礼な行動に対して「憤慨する」ことは少なそうです。こういった場合は「怒る」のが普通です。
例文を見ていきましょう:
Resentment Is Rising Against China’s ‘Zero-COVID’ Policies
THE DIPLOMAT
DeepL翻訳:中国の「ZERO-COVID」政策に憤り高まる
記憶に新しいですね。2022年9月22日のニュースです。他にも見ていきましょう:
Eighteen per cent of people who haven’t had a Covid vaccine say they’ll feel resentful towards those who have if they don’t receive one in time for their summer holidays – but a majority (58%) say they will not feel such resentment.
DeepL翻訳:コビド・ワクチンを接種していない人の18%が、夏休みに間に合わなかった場合、接種した人に憤りを感じると答えていますが、過半数(58%)は、そのような憤りを感じないと回答しています。
University of Bristol
私自身、1回目のワクチン接種前にデルタ株に感染しましたが、基礎疾患が無かったので何も「憤り」は覚えませんでした。感染して周りに迷惑をかけるのが嫌だっただけです。
ロシアのウクライナ侵攻に「憤慨」した人々は多いはずです。例文を見てみましょう:
Now, amid fears of a Russian invasion, memories of what Ukrainians suffered at the hands of the Kremlin fuel resentment of Moscow.
DeepL翻訳:今、ロシアの侵攻が懸念される中、ウクライナ人がクレムリンの手によって受けた被害の記憶が、モスクワに対する憤慨を煽っている。
BBC News
記事によると:
1930年代の大飢饉では、ソ連の独裁者ヨシフ・スターリンによる農場の強制的な集団化によって、400万人ものウクライナ人が命を落としたという(DeepL翻訳)。
BBC News
ということなので、「死んでも降伏しない」と思っているウクライナ人が多いのは容易に想像がつきます。
ウクライナの反撃に対して「憤慨」している人もいます。プーチンです。彼の「憤慨」も見てみましょう:
Vladimir Putin, Russia’s resentful leader, takes the world to war
DeepL翻訳:世界を戦争に巻き込むロシアの憤怒のリーダー、ウラジミール・プーチン[…]
Putin’s resentment of the US and Nato came to the fore when Ukraine and Georgia applied to join the alliance in 2008.
DeepL翻訳:プーチンの米国とNATOに対する憤りは、2008年にウクライナとグルジアが同盟への加盟を申請したときに表面化した。
Financial Times
「come to the fore」で「表面化する」ですね。
戦争だけに関わらず、政府の対策(それが物価対策であれ何であれ)に対して「憤慨」することは多いので英語のニュースや新聞を読む際に「resentment」、「resentful」は避けて通れない単語だと思いました。