109. scrumptious (skrʌ́mpʃəs)
「scrumptious」の意味は「黒のフレーズ」で、「美味しい」、Weblioで「すてきな、すばらしい、すごくおいしい」という意味です。
「黒のフレーズ」の著者、藤枝さんはこんな説明も加えてくれています:
TOEIC界では「美味しい」の表現は多彩だが、これが一番難しい単語
黒のフレーズ
この「scrumptious」は今まで見たことが無い単語でした。「delicious」と「scrumptious」の差を色々調べていたら、どうも「scrumptious」の方が「濃厚な味の食べ物」に使用されるようです。
そして「美味しい」という表現としては「delicious」よりも「scrumptious」の方が上なんだそうです。
それと、Weblioで紹介されている意味を見ていると、「すてきな、すばらしい」という意味もあるようなので、ここにも「delicious」との差があるように思います。
それでは例文を見ていきましょう:
Whether your holiday is traditional or contemporary, our scrumptious Thanksgiving cakes, pastries, cookies and treats will enchant the grownups and delight the kids.
DeepL翻訳:伝統的なものから現代的なものまで、私たちの美味しいケーキやペストリー、クッキーやお菓子は、大人も子供も楽しめることでしょう。
Reuter’s Bakery
感謝祭、Thanksgivingに関する文脈で出てきた文章です。
確かに、感謝祭の「ペストリー、クッキーやお菓子」は味が濃厚そうです。
ただ、ここで気になるのは「scrumptious」という言葉のあまりにも仰々しい字面です。
少し立ち止まって「scrumptious」の語源を見てみましょう(日本語訳を先に持ってきたので、英文の方は読まなくてもいいです):
DeepL翻訳:1833年、アメリカ英語、メイン州の「ジャック・ダウニング少佐」(セバ・スミス)の田舎風ユーモア文章で、「おしゃれ、立派、上等」、おそらくsumptuousの口語変化(強化)である。19世紀後半には、特に食べ物の「おいしい、楽しい」となり、1890年代から20世紀初頭にかけて、女子大生の間で流行語(スクラム、スクルミーとも)として注目された。
1833, American English, in countrified humor writing of “Major Jack Downing” of Maine (Seba Smith), “stylish, splendid, fine;” probably a colloquial alteration (intensification) of sumptuous. By late 19c. especially of food, “delicious, delightful,” and it was noted 1890s and early 20c. as a vogue word among college girls (also as scrum, scrummy).
Online Etymology Dictionary
「sumptuous」は「高価な、豪華な、壮麗な、ぜいたくな」という意味です(Weblio)。セバ・スミスさんはアメリカのユーモリスト兼作家だったそうです。
この語源を読んでみると、Weblioで紹介されている「scrumptious」の「すてきな、すばらしい」という意味は古い意味なのかもしれない、という可能性に気付きました。
やはり、もう少し例文も見ていかなければいけません:
There’s much to be said for creative architecture, impeccable millwork, scrumptious building materials, and all-around stellar craftsmanship.
Google翻訳:創造的な建築、非の打ちどころのない木工細工、素晴らしい建材、そして万能の優れた職人技については、言うべきことがたくさんあります。
Builder
「美味しい」とは全く無縁の「scrumptious」を見つけました。
なるほど、「すてきな、すばらしい」という「scrumptious」の意味は今でも健在です。2006年の記事です。
最後にVocabulary.comの説明を見てみましょう:
Something scrumptious is delightfully appetizing. We usually use it to talk about delicious food, but if your little cousin is so cute you want to eat her up, then she’s scrumptious too.
DeepL翻訳:scrumptiousは、食欲をそそるような楽しいもの。私たちは通常、おいしい食べ物のことを話すときに使いますが、もしあなたの小さないとこが食べちゃいたくなるほどかわいかったら、その子もscrumptiousです。
Vocabulary.com
この説明で納得がいきました。
「scrumptious」は通常「美味しい」という意味で使用されるけれど、「食べたくなる」くらい魅力的な人や物に対しても使用できる、ということですね。
だからこそ「scrumptious building materials」、「素晴らしい建材」という言い回しも出来るわけです。
以上、「scrumptious」でした。