85. contemplate (kɑ́ntəmplèit kɔ́ntemplèit)
「contemplate」の意味は「黒のフレーズ」で「熟考する」、Weblioで「じっくり考える、熟考する、熟慮する、考えている、考える、(…を)じっと見つめる、熟視する、(…を)期待する」。
類語は前回と前々回で紹介した、「ponder」と「mull (over)」です。Weblioの意味を読んでみると、この2語と「contemplate」の違いは「contemplate」には「熟視する」という意味がある、ということがわかります。
まずは例文から見てみましょう:
The coronavirus pandemic is forcing senior doctors in Britain’s National Health Service to contemplate the unthinkable: how to ration access to critical care beds and ventilators should resources fall short.
DeepL翻訳:コロナウイルスの大流行により、英国の国民保健サービスの上級医師は、資源が不足した場合に重症患者用のベッドや人工呼吸器をどう利用するかという、考えられないことを熟考しなければならなくなっています。
Reuters
2020年3月のニュースなので、コロナウイルスが猛威を振るっている頃です。「想定していないこと」、「the unthinkable」が沢山起こりました。
この例文の「contemplate」は「ponder」でも「mull」でも意味は変わりませんね。例えば:
In a US-China war, whose side is South-East Asia on? Philippines, Singapore and Malaysia ponder the unthinkable
The Star
DeepL翻訳:米中戦争で、東南アジアはどっちの味方?フィリピン、シンガポール、マレーシアが考える「想定外」の事態
このような「ponder the unthinkable」や:
Senators mull the unthinkable: Putin detonating a nuclear bomb
NBC News
DeepL翻訳:上院議員、想像を絶する事態を熟考:プーチンが核爆弾を爆発させる
このような「mull the unthinkable」という文章も存在するわけです。「熟考」するテーマとしてはいずれの例文でも重大なテーマです(もちろん核兵器の使用は一番深刻ですが)。
やはり、「contemplate」、「ponder」、「mull」の違いを覚えておくにはこれら3語の語源を知っておくのが一番ではないでしょうか。
「mull」には元々「grind to powder」、「挽いて粉にする」という意味がありました。「ponder」には「ponderous」、「重々しい」のように、「重さ」が付きまといます。
それでは「contemplate」の語源は何でしょう。Vocabulary.comから引用します:
Contemplate is from Latin contemplatus, past participle of contemplari “to gaze attentively, observe,” from the prefix com- “together” plus templum “temple.” The original meaning of Latin contemplari was “to mark out a space for observing auguries or omens,” and the temple was a holy space reserved for this purpose.
DeepL翻訳:contemplateはラテン語のcontemplatusの過去分詞で、contemplari「注意深く眺める、観察する」という接頭辞com- “together” + templum “temple “から来ています。ラテン語のcontemplariの原義は「予言や前兆を観察するための場所を示す」ことであり、神殿はこの目的のために確保された神聖な空間でした。
Vocabulary.com
「contemplate」の中に「temple」、「寺、寺院」が居たんですね。元々は神聖な言葉だったようです。
確かに、「contemplation」の意味は「黙想、熟考、熟視、凝視、期待、予期、企図、計画」(Weblio)で、「mull」や「ponder」には「黙想」の意味はありません。このあたりに「ponder」、「mull」との違いがあるかもしれません。
黙想的な「contemplation」を見てみましょう:
In a religious context, the practice of contemplation seeks a direct awareness of the divine which transcends the intellect, often in accordance with prayer or meditation.
DeepL翻訳:宗教的な文脈では、観想の実践は、しばしば祈りや瞑想に従って、知性を超越した神への直接的な認識を求めるものです。
Wikipedia: Contemplation
文中にもあるように、この「contemplation」はほぼ、「meditation」「瞑想」ですね。
ただし!
最初の例文3文からわかるように、「熟考する、検討する」という意味では「ponder」、「mull」、「contemplate」はinterchangeable、互換可能であることは覚えておかなければいけませんね。
以上、「contemplate」でした。