72. provoke (prəvóuk)
「provoke」は「黒のフレーズ」で「~を引き起こす、招く」、Weblioで「怒らせる、いらいらさせる、刺激してさせる、引き起こす、扇動する」という意味です。
主にネガティブなことや感情を「引き起こす」のが「provoke」のようです。
「黒のフレーズ」の著者、藤枝さんはこんなアドバイスをくれます:
難単語だが頻出語のひとつ
黒のフレーズ
類 evoke, cause, induce
「provoke」が「頻出語のひとつ」ならば覚えなければいけません。
「provoke」は形容詞が「provocative」で「(人を)怒らせる、(性的に)刺激的な、挑発的な」、名詞が「provocation」で「挑発、怒らすこと、立腹、憤激、怒らせる原因」です(Weblio)。
最近はラジオで「provocation」を何度か聞きました。こんな文脈です:
Worsening tensions, from North Korea’s provocations to the fallout from Russia’s Ukraine invasion, underline the failure of existing policy dialogues.
DeepL翻訳:北朝鮮の挑発からロシアのウクライナ侵攻まで、緊張の高まりは、既存の政策対話の失敗を浮き彫りにしている。
The Diplomat
北朝鮮は「provocation」、「挑発行為」ばかりしているので、「provocation」を何度か耳にしたのでしょう。
それでは「provoke」の例文を見ていきましょう:
Ukraine war: Russia accuses UK of provoking attacks on its territory
The Russian government has accused the UK of “provoking” Ukraine into attacking Russian territory.DeepL翻訳:ウクライナ戦争。ロシア、英国が自国領土への攻撃を挑発したと非難
BBC News
ロシア政府は、英国がウクライナを「挑発」してロシア領を攻撃させたと非難している。
2022年4月の記事です。「何を言っているのか」と突っ込みたくなる「非難」ですが、結局、戦争なので裁く人が不在の場合は何でも言えてしまうわけです。
次の例文に行ってみましょう:
China’s ambassador to Washington says the U.S. is provoking China on the Taiwan question with congressional visits.
DeepL翻訳:中国の駐ワシントン大使は、米国が台湾問題で議会訪問を行い中国を刺激していると述べた。
npr
中国の周辺国をずっと「provoke」しているのは中国なのが現実ですが、中国側からするとペロシさんの台湾訪問は中国側を「provoke」している、とこの中国人大使は言いたいようです。
形容詞の「provocative」を含む例文も見ておきましょう:
North Korea’s launch of a missile over Japan on Tuesday was a “reckless and deliberately provocative action” that violated U.N. security council resolutions, a European Union spokesperson said on Tuesday.
DeepL翻訳:欧州連合(EU)の報道官は12日、北朝鮮による日本上空へのミサイル発射は、国連安全保障理事会決議に違反する「無謀で意図的な挑発行為」であると述べた。
Reuters
「黒のフレーズ」には「provoke」の類義語として「evoke」、「cause」、「induce」が挙げられています。
「provoke」とこれら「evoke」、「cause」、「induce」の3語を分ける一番大きな違いは「provoke」がほとんどネガティブなことや感情を引き起こすのに対して、「evoke」、「cause」、「induce」はポジティブなことも引き起こす、と考えておいたらいいと思います。これら3語との差を詳らかに説明するのはやめておきます。
ただ、このブログの英検1級カテゴリーで「invoke」を掘り下げて、「provoke」、「invoke」、「evoke」の差をしつこく説明しています。興味のある方は「invoke」の記事を読んでみてください。
以上、「provoke」でした。