37. adversity (TOEIC:難解英単語の意味、語源、使い方)

37. adversity (ædvə́ːrsəti ædvə́ːsəti)

「adversity」は「黒のフレーズ」で「predicament」「窮地、苦境」の類義語として「plight」と共に紹介されていた単語です。Weblioでは「逆境、不運、不幸な出来事、災難」という意味です。

Weblioで紹介されている「adversity」の意味、「不運、不幸な出来事、災難」を読むと、「苦境」を意味する「predicament」、「窮状」を意味する「plight」とは若干意味合いが異なるような印象を受けます。

少なくとも、「predicament」と「plight」の差よりも、これら2語と「adversity」の差の方が大きそうです。

まずはVocabulary.comの説明を読んでみましょう:

Adversity, a noun which has been part of the English language for over 800 years, comes from the Latin adversus, literally “turned against” and figuratively “hostile or unfavorable.” When things seem against you — circumstances or a stroke of bad luck — you are facing adversity.

DeepL翻訳:逆境は、800年以上にわたって英語の一部となっている名詞で、ラテン語のadversusに由来し、文字通り「反対になった」、比喩的に「敵対的、不利な」ことを意味します。状況や不運など、物事が自分にとって不利に思えるとき、あなたは逆境に直面しているのです。

Vocabulary.com

自分の望むことに反して物事が「逆」、「against」の状況を呈してるからこそ、「逆境」なんですね。物事が自分に対して逆に動いているために「adversity」は「不運、不幸な出来事、災難」になるのでしょう。

「predicament」(苦境)と「plight」(窮状)に対して「adversity」は「逆境」なんだ、と覚えておくのも一つの手かもしれません。

それと、上記のVocabulary.comの説明を読むと思い浮かぶ言葉があります。

それは形容詞の「adverse」です。意味はWeblioで「逆らう、反対の、(…に)反対で、反して、不利な、不運な」です。

こちらの「adverse」の意味の方が方がラテン語の「adversus」、「literally “turned against”」「文字通り「反対になった」を強く感じます。

それと、米軍基地内で業者として働いている私としては「adverse」は仕様書(業務内容を説明する書類)で頻繁に目にする言葉です。こんな感じで「adverse」は使用されます。

Minimize adverse effects on environment.
環境への影響を最小限に抑える。

「adverse」は「黒のフレーズ」でも掲載されているので、ついでに覚えておいた方がいいと思います。

話を「adversity」に戻して例文を見ていきましょう:

Isolation, lack of training, COVID-19 stigma: Adversity piles up for South African soccer team
DeepL翻訳:孤立、トレーニング不足、COVID-19のスティグマ。南アフリカのサッカーチーム、逆境に立たされる

Teboho Mokoena and the South African men’s soccer team have already faced a lot of adversity after two players and a video analyst tested positive for COVID-19 on Sunday.

DeepL翻訳:テボホ・モコエナと南アフリカの男子サッカーチームは、日曜日に2人の選手とビデオアナリストがCOVID-19の陽性反応を示したことで、すでに多くの逆境に立たされています。

The Japan Times

ただ、サッカーをプレーしたいだけなのにコロナは様々なことを「逆」にしてしまったんですね。

他にも見ていきましょう:

Kyiv has faced adversity before – and a stronger Ukrainian identity grew in response
DeepL翻訳:キーウは以前にも逆境に直面し、それに応じてウクライナ人としてのアイデンティティを強めてきた

The Conversation

ロシア人と比較してウクライナ人の士気の方が遥かに高い現在の状況が思い浮かびます。

この「adversity」に関連して暗黒のフレーズで取り上げられている「adversary」(敵対者)もついでに紹介しておきます。

ラテン語の「adversus」、「literally “turned against”」「文字通り「反対になった」とのつながりで、この「反対する人、敵、(競技などの)相手」(Weblio)を意味する「adversary」も覚えやすいのではないでしょうか。

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