30. apt (ǽpt)
「apt」は「暗黒のフレーズ」で「~しがちな、得意な」という意味で紹介されていますが、前回の記事では「適切な」という意味の「apt」を含む例文を紹介しました。なかなか幅広い意味を持つ言葉です。
Weblioでも「(…し)がちで、(…し)やすくて、(…し)そうで、適当な、適切な、覚えの早い、頭のよい、(…に)さとくて、利発で、うまくて」と幅広い「apt」の意味が取り上げられています。
ちなみに「apt」は英検1級レベルの単語でもあります。
暗黒のフレーズの著者、藤枝さんはこう書いています:
be apt at ~ 「~が得意である」
暗黒のフレーズ
aptitudeの「傾向、習性、素質、才能」はこのaptから派生している
「aptitude」は「黒のフレーズ」で取り上げられています。「傾向、習性」だけならまだわかるのですが、「素質、才能」も加わるのはやはり、「apt」の持つ広い意味からなのでしょう。
「apt」の意味の広さを理解するにはまずVocabulary.comの説明を読んでみましょう(冒頭の「wee」は「小さい」という意味です。TOEICに登場することはない難解単語です):
The wee cousin of aptitude, apt has the same root meaning of “strength and ideal appropriateness.” An apt description or nickname is one that’s just right. Apt can also be used in the form “to be apt to” meaning “to be likely to” do something. You’re apt to use this word more now that you know precisely what it means!
DeepL翻訳:aptitudeの小柄ないとこであるaptは、”強さと理想的な適切さ “という同じ語源的な意味をもっています。aptな説明やニックネームは、ちょうどいい感じのものです。Aptは “to be apt to “という形で、「~しそうだ」という意味で使われることもあります。この言葉の意味を正確に理解したあなたは、この言葉をもっと使う傾向があることでしょう!
Vocabulary.com
語源に「strength and ideal appropriateness」がある、ということは、ポジティブな事柄に使用される傾向が強いということでしょうか。
例文を見ていきましょう:
Our sense is that Mr. Trump doesn’t hold any core policy beliefs and is apt to change his mind as he sees fit.
DeepL翻訳:私たちの感覚では、トランプ氏は核となる政策信条を持たず、適当に考えを変える傾向があるように思う。
CNBC
「be apt to」の典型的な例ですね。ポジティブなことに限定されることはなさそうです。他にも見ていきましょう:
Here’s Why it is Apt to Own Molson Coors (TAP) Stock Now
yahoo!finance
DeepL翻訳:今、モルソン・クアーズ(TAP)株を保有することが適切な理由はここにあります
かたち的には「be apt to」ですが、この場合の「apt」は「適切な」ですね。「Molson Coors」はビールの製造会社です。
「be apt at ~」、「~が得意である」の「apt」も見ていきましょう:
Given that Trump is apt at producing quantity over quality, it means he is easily heard and shape a conversation.
DeepL翻訳:トランプは質より量を出すことに長けていることを考えると、話を聞いてもらいやすく、会話を形成しやすいということだ。
ESL DEBATES
「be apt at ~」は「~に長けている」ということもできますね。次はサッカーに関する記事から引用します:
He is a brilliant reader of the game and is apt at intercepting passes which sometimes makes up for him having the strength and aggression of a newborn.
DeepL翻訳:ゲームを読む能力に優れ、パスをインターセプトするのが得意で、そのために新生児のような強さと攻撃性を持つこともある。
B/R
「be apt at」で「~が得意である」、「be apt to」で「~する傾向がある」ということを覚えておけば大丈夫だと私は思いました。