今日の英単語:lethargic(ləθɑ́rdʒik ləθɑ́ːdʒik)
「出る順で最短合格! 英検®1級 語彙問題完全制覇」では「気だるい、無気力な」という意味、Weblioでは、「無気力な、不活発な」という意味です。私としては字面からも全く意味を推測することができませんでした。さすが英検1級レベルの英単語、という感じです。
まずはVocabulary.comの説明を見てみましょう:
Being lethargic makes it hard to get anything done: you feel weak and sleepy. Whatever the reason, a lethargic person needs to snap out of it and get some energy, maybe by eating something or by taking a nap. Being lethargic also goes well with watching TV, since that takes almost no energy at all. When you feel lethargic, you don’t have any energy to spare.
DeepL翻訳:無気力だと、何をするにも億劫になります。どんな理由であれ、無気力な人は、何かを食べたり、昼寝をしたりして、エネルギーを補給する必要があります。無気力な人は、テレビを見ていても、ほとんどエネルギーを消費しないので、相性がいいのです。無気力なときは、エネルギーがないのです。
Vocabulary.com
英辞郎に「snap out of it」の意味が掲載されていました。「パッと気分転換をする、態度をパッと改める、〔悩みなどを〕吹っ切る…」という意味だそうです。
Vocabulary.comの説明を読んでみると、「lethargic」は「ただ単にエネルギーが足りない」だけの「無気力」ですね。何か大きな悩みがあったり、何かを失ったショックでエネルギーが足りない、というよりも単に「気だるい」感じです。その割には随分仰々しい単語に見えるのですが、これは私が単にこの言葉を知らなかったことが原因なのでしょう。
「lethargic」の名詞形、「lethargy」の語源をVocabulary.comで見てみます:
Lethargy comes from the Greek lethargos, originally meaning “inactive through forgetfulness.” Somewhere along the way, the word lost the implication of “forgetfulness” and just ended up hanging around in bed all day.
DeepL翻訳:無気力はギリシャ語のlethargosに由来し、もともとは “物忘れで活動しない “という意味でした。それがいつの間にか「物忘れ」という意味合いを失い、一日中ベッドでゴロゴロしているだけの言葉になってしまった。
Vocabulary.com
ギリシャ語の「lethargos」から来ているのでですね。字面が物々しく見えるのはこのギリシャ語のせいかもしれません。
ニュースの文脈ではどのように使用されるでしょう:
“If someone has too many carbohydrates in one sitting — even if it’s healthy carbs, like brown rice, beans, sweet potato, whole grain pasta, or quinoa — for some, too many can raise blood sugar, and high blood sugar makes us feel tired and lethargic,” DeRobertis said.
DeepL翻訳:「玄米、豆、サツマイモ、全粒粉パスタ、キヌアなどのヘルシーな炭水化物であっても、一度にたくさん食べると血糖値が上がり、高血糖になると疲れやだるさを感じる人がいます」とデロバティスは述べています。
CNN health
「tired」と「sluggish」は「lethargic」に意味がかなり近い言葉です。この記事では「tired」が6回、「sluggish」が3回使用されていますが、「lethargic」は1回でした。「tired」や「sluggish」よりも「lethargic」の方がよりアカデミックな言葉かもしれません。上記のDeRobertisさんは「a registered dietitian (管理栄養士) and director of the Nutrition Center」と紹介されているので選択する言葉もアカデミックな言葉になるのではないでしょうか。
他にも、CNN healthで「What parents should know about the increase in unexplained hepatitis cases in children」(子どもの原因不明の肝炎患者増加について、保護者が知っておくべきこと)というタイトルの記事を見つけました。2022年7月現在はあまり聞かなくなりましたが、確かにこのニュースは覚えています。まだ原因不明の子供の肝炎は増えているのでしょうか。
CNNの「How worried should parents be, and what are symptoms they should be on the lookout for?」(DeepL翻訳:親はどの程度心配すべきか、また注意すべき症状とは?)という質問に対するDr. Wenの答えに「lethargic」が含まれます。「lethargic」を含む段落を引用します:
Also, if the symptoms are persistent and not getting better, or if your child starts getting lethargic, contact your doctor.
DeepL翻訳:また、症状が続いて良くならない場合や、お子さんがだるくなり始めたら、お医者さんに連絡しましょう。
CNN health
お医者さんのDr. Wenさんが答えていることを考えると、やはり「lethargic」はアカデミックな「だるい」状態である印象を受けます。繰り返しますが、「tired」や「sluggish」よりも「lethargic」の方がよりアカデミックな印象です。
「tired」や「sluggish」との差を少し掘り下げてみましょう。「tired」と「lethargic」はWikiDiffによると:
As adjectives the difference between tired and lethargic is that tired is in need of some rest or sleep while lethargic is sluggish, slow.
DeepL翻訳:形容詞としてのtiredとlethargicの違いは、tiredは休息や睡眠が必要な状態、lethargicはだるさ、遅さです。
WikiDiff
なるほど、「lethargic」は「tired」ほど疲れていない、ということですね。ここでも「sluggish」が出てきているため、「sluggish」は「lethargic」に意味がかなり近い、ということがわかります。「sluggish」と「lethargic」の差はどうでしょう。WikiDiffによると:
As adjectives the difference between sluggish and lethargic is that sluggish is habitually idle and lazy; slothful; dull; inactive; as, a sluggish man while lethargic is sluggish, slow.
DeepL翻訳:形容詞としてのslugishとlethargicの違いは、slugishは習慣的に怠惰で怠け者のことで、slothful(怠惰な、無精な)、dull(鈍い)、inactive(活動的でない)で、怠惰な人(a sluggish man)と言うことができます。対してlethargicはsluggish(だるい)、slow(のろい)ことです。
WikiDiff
DeepLはうまく翻訳してくれなかったので、自分でいろいろつけ足しました。この違いを読んでみると、「sluggish」の方が使用範囲に幅があるように思います。「lethargic」と比較して、「sluggish」には「lethargic」(気だるい)という意味の他に「怠惰な」や「無精な」という意味もある、と考えたらいいようです。
「語彙問題完全制覇」の参考書では「lethargic」の類義語に「drowsy」(不活発な、眠い)も挙げているのですが、「drowsy」の意味は「lethargic」に「眠さ」を加えたような感じであって、「lethargic」に近い言葉はやはり、「tired」と「sluggish」です。
そして、この単語がやはり仰々しく見えるため、「lethargic」はアカデミックな「sluggish」と考えたいところです。