今日の英単語:linkage(líŋkidʒ)
「出る順で最短合格! 英検®1級 語彙問題完全制覇」の参考書では「結合、つながり」という意味で紹介されています。Weblioでは「結合、連鎖、連係、つながり」などが紹介されています。
まず私が思い浮かぶのは「link」とどう違うのか、ということです。名詞の「link」はWeblioで「結びつけるもの、連結、きずな、関連、リンク」とあり、かなり近い意味のように思えます。「link linkage difference」で検索してみます。
Wikidiff.comによると:
Link is a synonym of linkage. Linkage is a derived term of link.
Wikidiff.com
As nouns the difference between linkage and link is that linkage is a mechanical device that connects things while link is a connection between places, persons, events, or things or link can be (obsolete) a torch, used to light dark streets.
DeepL翻訳:リンクは、リンケージと同義語です。リンケージは、リンクの派生語です。
名詞としてのlinkageとlinkの違いは、linkageが物をつなぐ機械的な装置であるのに対し、linkは場所、人、出来事、または物の間のつながりであったり、linkは(時代遅れだが)暗い道を照らすのに使われる松明であったりすることです。
機械的につなげるのが「linkage」なんですね。例文を探してみます。「linkage sentence examples」で検索して以下の例文をyourdictionary.comで見つけました。科学的、数学的な言葉にあまりこだわらずに読んでみてください:
Have strong linkage to the Maple computer algebra system.
yourdictionary.com
DeepL翻訳:計算機代数システム「Maple」との強い連携。
Depending on the direction of the -OH group at carbon 1, it may be called an alpha or a beta linkage.
DeepL翻訳:炭素数1の-OH基の向きによって、α結合、β結合と呼ばれることがある。
The three polymorphisms studied were found to be in strong linkage disequilibrium.
DeepL翻訳:調査した3つの多型は、強い連鎖不平衡にあることがわかった。
他にもyourdictionary.comで掲載されている例文を分かるのですが、科学的な言葉が大量に出てきます。
要するに科学的、数学的、物理的に「link」する―連携、結合、連鎖する―のが、「linkage」であるということでいいのでしょうか。Vocabulary.comで確認します:
A relatively new word (from the mid-19th century), linkage has a scientific or at least a technical ring to it, and it’s often used in scientific or diplomatic contexts. In peace negotiations, there is usually a linkage between agreement to cease fire and the meeting of other demands. The connection by which genes travel together from one generation to the next is called linkage.
Vocabulary.com
DeepL翻訳:比較的新しい言葉(19世紀半ば)であるリンケージは、科学的あるいは少なくとも技術的な響きがあり、科学的あるいは外交的な文脈でよく使われる言葉です。和平交渉では、通常、停戦への合意と他の要求の充足の間に連関があります。遺伝子がある世代から次の世代へと一緒に移動するつながりをリンケージといいます。
「停戦への合意と他の要求の充足の間に」も「linkage」がありました。科学的、数学的、物理的な文脈だけではなさそうです。
ニュースの文脈ではどのように使用されるのでしょう。
「Biden speaks with Chinese President Xi Jinping amid tensions in recent months」(DeepL翻訳:バイデン氏、ここ数カ月の緊張の中で中国の習近平国家主席と会談)というCNNのタイトルの記事に以下の文章を見つけました:
The guardrails for the relationship that Biden was expected to discuss on Thursday included open lines of communication, substantive and frank dialogue, and committing to not creating linkage between issues within the relationships […].
CNN
DeepL翻訳:バイデンが木曜日に議論すると予想される関係のガードレールには、オープンなコミュニケーションライン、実質的で率直な対話、関係内の問題間の連関を作らないことを約束すること、などが含まれているという[…]。
「not creating linkage between issues within the relationships」が「関係内の問題間の連関を作らない」と訳されていて若干分かりにくいですが、「問題間」に「linkage」を作ることもできるということが分かりました。
日本語で「リンケージ」を検索すると、コトバンクでは以下のように定義されていました:
『「連係」と訳される。併存する2つの政治的体系において,一方に起点をもち,他方に反作用を生じさせる連続的な反復行動のすべてをさす。そのような行動には直接的なものと間接的なものがあり,連係の過程には浸透的,反応的,競争的の3つのタイプがある。』
コトバンク
こんな意味もあるのか、と驚きました。他にも生物学の文脈で使用される「リンケージ」の意味もコトバンクで紹介されていましたが、上記のコトバンクの定義は、先の例文に挙げた米中間の「問題間」の「リンケージ」、という意味になるのではないでしょうか。
「リンク」はほぼ日本語になっていますね。お堅い「リンク」が「リンケージ」、とも言えそうです。